悪魔祓いの神事を告げる

大太鼓が打ち鳴らされます





大獅子の舞に合わせ

〜ジャンジャブッカ〜

と鳴り物が入ります




大人の獅子舞の迫力に

見ていた子供達が思わず

後にのけぞりました




いよいよ

小松市指定 無形文化財

悪魔祓いの始まりです




舞なのに鳴り物や掛け声は

一切入りません

神事の間は終始無言なのです









男の舞人が女の舞人を

連れて戻って来ました

男は地面を力の限り踏み

邪悪をたたき出し最後に

四方に矢を射って祓うのです




   




   

悪魔祓い由来

向本折の地は古来今江潟で捕らえた海老を加賀一宮の
白山比盗_社に奉献するならわしがあったところである。
古来安宅の水戸づかえにより今江潟が氾濫し水害が度々
あり、その都度疫病が流行しとくに妊産婦がこれに倒れる
ことが多かった。ある年の水害時今江潟から美女が現れ
「われ白山の神なり 悪霊を鎮めん」
と言って祓いの舞いをし、その所作を伝えるのがこれだ。


毎年9月16日秋祭りの終わりの宵にこの神事が行われる。
大獅子の神楽舞がすむと境内の一切の燈火が消される。
青笹を四隅にたて注連縄を張った中央に一枚の荒莚(むろ)
が敷かれる。四人の提灯を持った人々に先導され男面を付
けた舞人が現れる。手に持った青竹の弓矢で反ぱい、力足
を踏み、四隅の空を射る所作を行いながらその鬼門に当た
っている方角に矢を放って去っていく。次に男の舞人が女面
を付けた妊婦姿の舞人を連れ荒むろの上に座らせる。☆☆
女の舞人は四隅を射る所作を、男の舞人は力足を踏み鬼門
に向かって二人で矢を放つのである。この間一切無言で行わ
れる黙舞である。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

悪魔を祓うことにより五穀豊穣を祈願し、特に安産の感謝を
あらわすこの神事は室町時代に起源する里神楽の一つであり
外来魔(にさふり)・鎮魂舞(たましづめ)の古い手法で舞われ
るため昭和38年11月3日(文化の日)に小松市の無形文化財
に指定された。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

                   
近年時代の変化に伴い、祭りの日も週末に行われるようになり
今年は平成22年9月21日にこの神事が行われた。 また、後世
に受け継いでいくための文化保存会も担い手不足であり、今後
町内をあげての人材の発掘や育成に努めていかなければなら
ない時代である。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆